アタランタの歴史~2019-20シーズンの移籍市場と成績~
前シーズンにはクラブ史上初のチャンピオンズリーグ出場権を獲得したアタランタ。2019-20シーズンはチャンピオンズリーグ、セリエA、コッパイタリアと3つのコンペンションに参加することになり、前シーズンよりもハードな戦いとなりました。1年間戦い抜くためには選手層の厚みが必要となりますが、本シーズンの移籍市場はどのように立ち回ったのでしょうか。そして3つのコンペンションではどのような成績を収めたのでしょうか。順番に見ていきましょう。
主要な新戦力3人
2019-20シーズンは、買取op付きレンタルで参加していたドゥバン・サパタの加入が正式に決定しましたが、前シーズンからアタランタに所属していました。本シーズンからアタランタに新しく加わった選手の中で3人あげるとすれば彼らです。最初の2人はアタランタとしては高額な移籍金であり、チームの選手層を厚くしたいというフロントの考えが読み取れます。
ルイス・ムリエル(コロンビア)
セビージャ(スペイン)から総額2200万ユーロ程度で獲得したフォワードで、移籍初年度でありながらゴールを量産、全コンペンション(セリエA、チャンピオンズリーグ、コッパイタリア)で41試合に出場して19ゴール1アシストの大活躍をみせました。途中出場が中心だったことから、出場時間に換算すると1試合(90分)に1ゴール以上をあげていた計算となり、途中出場の試合だけで11ゴールを記録し、最強のスーパーサブとして輝きを放ちました。
ルスラン・マリノフスキー(ウクライナ)
ヘンク(ベルギー)より1360万ユーロでやってきた攻撃的な選手です。パプ・ゴメス、ヨシップ・イリチッチといった選手の控えでありながら、全コンペンションで9ゴール7アシストという活躍をみせました。アタランタの選手層に厚みをもたらしてくれた存在といえるでしょう。
ボシュコ・シュタロ(クロアチア)
ブルガリアのNKオシエクというチームからやってきたディフェンダーで、弱冠20歳でアタランタのトップチームに移籍してきました。移籍金は400万ユーロといわれており、本シーズンはセリエAでの7試合の出場にとどまりました。若い選手なので今後の成長に期待です。
セリエA
成績
3位 23勝9分6敗 98得点48失点
評価
初のチャンピオンズリーグ出場であるため、強度の高い試合が増加してアタランタの選手層で1年間を戦い抜けるのか、という不安もありましたが、結果的には3位という素晴らしい成績を残しました。またセリエAの総得点&得失点で1位に輝くなど、非常に攻撃的で魅力のある戦いを披露してくれました。ヨーロッパ最高峰の戦いに出場しながらも国内リーグで上位に食い込むことができたので、文句なしの1年だったと思います。
チャンピオンズリーグ
成績
ベスト8
評価
初参加となった本大会では、何とグループリーグで3連敗を喫して一時は最下位に。しかし第4戦で強豪マンチェスター・シティに引き分けると、続く第5戦・第6戦では2連勝を実現し逆転突破を果たしました。グループリーグ3連敗からラウンド16に勝ち上がったのは、現行の方式になってから史上初の快挙だったようです。ベスト8では本大会で準優勝を果たしたパリ・サンジェルマンと戦い1対2で惜しくも敗れましたが、ベスト8進出を果たしたチャンピオンズリーグもセリエAと同じく文句なしの結果といえるでしょう。
コッパイタリア
成績
ベスト16
評価
唯一残念だったのがコッパイタリアで、前シーズンは準優勝を果たし次こそは優勝を、と個人的に期待していたのですが、何とベスト16でフィオレンティーナに敗北してしまいます。前年度のセリエAで8位以内のチームはベスト16からスタートなので、1試合で大会から姿を消すことになりました。セリエA、チャンピオンズリーグとの兼ね合いもあったでしょうが、不満の残る結果となりました。
まとめ
2019-20シーズンのアタランタは、セリエAで3位、チャンピオンズリーグでベスト8、コッパイタリアでベスト16という結果でした。サパタやゴセンスといった既存の戦力だけでなく、ムリエルやマリノフスキーという新戦力の活躍も目立った素晴らしい1年だったといえるでしょう。最後までご覧くださりありがとうございました。