アタランタの歴史~2016-17シーズンの移籍市場と成績~
2015-16シーズンはセリエA13位となり、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグの出場権を獲得できなかったアタランタ。しかしセリエA残留を果たしているため最低限のノルマを達成したといえます。とはいえ、上位進出を目指すには新戦力の獲得を必要とします。移籍市場での動き、またセリエAとコッパイタリアの成績も見ていきましょう。
主要な新戦力ベスト3
個人的なベスト3は以下のようになりました。一人目は選手ではなく監督となっています。また個人的なベスト3には入りませんでしたが、フランク・ケシエ(コートジポアール)も素晴らしい活躍をみせてくれました。
ジャン・ピエロ・ガスペリーニ(イタリア)
昨シーズンまではジェノアを率いていましたが、今シーズンよりアタランタの監督に就任したガスペリーニ。ジェノアの監督は2回就任しており、2006年から2010年までチームを率いた1回目では、就任1年目の06-07シーズンにセリエA昇格(94-95シーズンぶりのセリエA復帰)、08-09シーズンにはヨーロッパリーグ出場権を獲得という素晴らしい成績を残しました。
また2回目は2013年から2016年までチームを率いましたが、14-15シーズンにはセリエA6位という成績を残しています。低迷していたジェノアをセリエA常連だけでなくヨーロッパリーグ出場権にまで導いたガスペリーニを獲得したことは、今シーズンの最大の補強になったと思います。
マッティア・カルダーラ(イタリア)
アタランタの下部組織出身のディフェンダーで、昨シーズンはチェゼーナにレンタル移籍していましたが、今シーズンよりアタランタのトップチームに復帰しました。セリエAで30試合、コッパイタリアで1試合に出場しアタランタのディフェンスリーダーとしてチームに貢献しましたが、素晴らしい活躍を見せたため、18-19シーズンに絶対王者ユベントスへ移籍することが決定します。そのことは残念ですが、今シーズンの輝きを客観的に証明する出来事といえるでしょう。
レオナルド・スピナッツォーラ(イタリア)
ユベントスからレンタル移籍で獲得したウイングバック・サイドバックの選手で、今シーズンはセリエで30試合、コッパイタリアで2試合に出場を果たし、チームの主力として活躍しました。スピナッツォーラの魅力といえば、他のポジションと比較して人材不足と言われる左利きのウイングバック・サイドバックであること、高い攻撃性能を有していることが挙げられるでしょう。
セリエA
成績
4位 21勝9分8敗 62得点41失点
評価
昨シーズンは13位とパッとしない成績でしたが、今シーズンは4位と大躍進を遂げました。この成績を残したのは、もちろん選手たちの活躍もあるのですが、やはりガスペリーニ監督の手腕が大きいと思います。下部組織出身を含む若手選手を積極的に起用し、優れた戦術家でもあるガスペリーニ監督ですが、戦術の特徴としては、マンツーマン・ディフェンス、プレッシング時の緻密なマークの受け渡しが挙げられます。マンツーマンのため1対1となりやすく、アタランタの選手は1対1で優位に立つことが求められるので、対人戦に強い選手が起用される傾向にあると基本的にはいえるでしょう。
チームとして考えると、90-91シーズン以来のヨーロッパリーグ出場権を獲得したのですから、今シーズンのセリエAでの戦いは満点だと思います。またガスペリーニ監督としてもセリエAで自身の最高順位を更新したと思うので、文句なしの満点でしょう。
コッパイタリア
成績
ベスト16
評価
3回戦からの出場となったアタランタ。クレモネーゼを3対0で倒して次ラウンドに進出すると、ペスカーラにも3対0で勝利を収めて見事ベスト16に進出します。相手は近年セリエAで無敵の強さを誇るユベントス。2対3と善戦しましたが惜しくも敗北となりました。ベスト16でユベントスと対戦とは不運でしたが、2試合に勝利しベスト16に進出したので十分満足できる成績といえるのではないでしょうか。
まとめ
コッパイタリアはベスト16と十分な結果を残し、セリエAではアタランタ史上初の4位&ヨーロッパリーグ出場権の獲得しました。不満のない完璧なシーズンだったと思います。
それでは、最後までご覧くださりありがとうございました。